自宅の家賃を経費にする家事按分

自宅を仕事場にしている個人事業主にとって、大きな節税効果が期待できるのが家事按分です。生活費と仕事の経費が混在している支出について、仕事で使った分だけ合理的な割合で経費として計上するものとなります。この家事按分を正しく理解し活用することで、これまで見過ごしていた家賃や光熱費の一部を正しく経費として処理することが可能です。これを適用するかどうかで、年間の経費額に大きな差が生まれることも少なくありません。

家事按分の代表例が、自宅兼事務所の家賃です。たとえば、家賃10万円のマンションに住んでいて、家全体の面積が50平方メートル、そのうち仕事専用の部屋が10平方メートルだとしましょう。この場合、仕事で使っているスペースの割合は20%です。したがって、家賃10万円のうち2万円を毎月の経費として計上できます。仕事で使っている割合を事業使用割合と呼び、この割合を計算することが家事按分の第一歩です。

光熱費や通信費も同様に按分できます。電気代なら仕事部屋のコンセントの数、仕事で使うパソコンなどの消費電力から割合を計算するのです。また、1日のうち仕事をしている時間を基準に、1日のうちの3分の1を経費とする時間による計算も一般的でしょう。スマートフォンの通信費も、仕事とプライベートの使用時間などから割合を決めて按分します。

家事按分で大切なのは、計算方法に客観的で合理的な根拠があることです。なぜその割合で計算したのか、税務署に尋ねられた際にきちんと説明できなければいけません。自分勝手な都合の良い割合ではなく、第三者が見ても納得できる基準であることが必要です。計算の根拠となった資料も、一緒に保管しておくと良いでしょう。