経費の基本は仕事に関係のある支出であることですが、実際に支払いの中でどれが経費になるのか迷う場面は少なくありません。ここでは、判断に迷いやすい具体的な費用について、その考え方を見ていきます。
たとえば、飲食代はどうでしょうか。自分一人での昼食や夕食は基本的にプライベートな食事とみなされ、経費にするのは難しいです。しかし、取引先との打ち合わせを兼ねた食事や、事業の情報を得るための同業者との会食であれば、会議費や接待交際費として経費に計上できます。大切なのは、その食事は誰と何のために行われたのかを明確に説明できることです。レシートの裏などに、相手の名前や目的をメモしておくと良いでしょう。
自宅で仕事をしている場合、家賃や光熱費も一部を経費にできます。これを家事按分と呼び、家の総面積のうち仕事で使っているスペースの割合が20%であれば、家賃の20%を経費として計上することが可能です。光熱費やインターネットの通信費も、仕事で使っている時間や日数に応じて計算します。プライベートな生活費と仕事の経費を、客観的で合理的な基準で分けることがポイントです。
そのほか、仕事で使うパソコンや文房具などの消耗品費、取引先へ向かうための電車代やバス代などの交通費、事業に関する知識を得るための書籍代やセミナー参加費なども経費になります。スーツのように仕事でもプライベートでも着られる衣類は原則として経費になりませんが、作業着や制服など明らかに仕事でしか使わないものは経費として認められるのです。判断基準は、その支払いがなければ仕事が成り立たないかどうかと言えます。個人的な支出ではなく売上を上げるために必要不可欠なものだと、誰に対しても客観的に説明できるかかが鍵です。